なぜミャンマーなのか?
ミャンマーは、日本との親和性が高い最も好ましい人材と言えます。高い就労意欲を持つことや国民の90%が仏教徒であること、また識字率と教育水準が相対的に高い若年層の人材が多いことから、今後の成長が見込まれる「ラストフロンティア」として注目されています。
国民の90%が敬虔な仏教徒であることや高い就労意欲を持つことなど、ミャンマー人は日本人に近い国民性を持っています。また識字率の高さや日本語の上達スピードの速さなど、高い教育水準を持った優秀な若者が多いのですが、良い仕事に就けるチャンスが少なく、日本で働きたい意欲を強く持っています。
目次
日本に行きたい理由と働くことへの強いモチベーション
- 優秀な若者は多いが、いい仕事につけるチャンスが少ない
- ミャンマーの最低賃金は日給4800チャット(約290円)なので日本に来る動機が強い
- 親日国であり日本に憧れがある(日本からの支援が1兆円以上!)
農業大国のため、偏差値の高い大学を卒業し優秀であってもミャンマー国内では就職先があまりないのが現状です。
さらに、新型コロナウイルスや 2021 年の軍事クーデターの影響でどんなに優秀でも就職先がなかなかありません。
ミャンマー国内状況が悪化したため、様々な欧米企業がミャンマーから撤退し、さらに仕事がなくなり、現在ミャンマー国内は失業者が160万人以上増えたと報道されています。
中心地ヤンゴンでの収入は上がってきていますが、地方での簡単な仕事では月給が5,000円程度です。
また2021年2月の軍事クーデターによりミャンマーの通貨が暴落し、貨幣価値が以前の5分の1位となりました。そのため、輸入品に頼っているミャンマー経済は、物価が3倍~5倍に上昇しました。
ミャンマーでは今、仕事がなく、生活は苦しく、家族が食べていけない状況になっており、家族を養うために家族の中で1人か2人は海外へ働きに行かなければならない切実な状況になっています。
世界中の発展途上国から見ると、日本は出稼ぎ対象国としてどんどん人気がなくなってきています。
そのような中でもミャンマーだけは、海外で働く国として日本が一番人気です。その理由は、歴史的な理由、宗教の理由、国民性等、様々あります。
今ミャンマーでは、クーデターの影響で、海外で働きたい人がすごい勢いで増えており、出稼ぎ先の一番人気は日本。
ミャンマー人の国民性
- 国民の9割が敬虔な仏教徒で、仏教文化が根付いている
- 心が純粋な人々が多く、勤勉で真面目、犯罪が少ない
- 日本人と価値観が合う(謙譲の精神・身勝手な自己主張を避ける)
- 農業人口が多く、忍耐力のある若者が多い
- 女性活躍先進国である
徳を積むという考えの下、人のためになること・良いことを行う習慣が根付いています。
また、家族を大切にするため愛情深く、おおらかな国民性です。
ミャンマーは昼間は女性観光客でも一人歩きできるほど治安の良い国です。
アジアで最も貧しい国であるにも関わらず、日本並みに犯罪が少ないことも特徴です。
年上を敬う文化があり、年功序列を意識する習慣があります。
ミャンマー・ユニティも、ミャンマーで135人のミャンマー人の方を雇っておりますが、協調性の高い方々でとても仕事がやりやすいです。
日本人に人気のない職業もミャンマー人には人気な職種であるケースがあります。
例えば介護・建設・農業や外で働く仕事などは、労働環境が厳しくきつい仕事です。こうした3K業種は特にベトナム人が希望しなくなってきました。
しかしミャンマー人の場合はこのような職種も希望者が多くいます。
ミャンマー・ユニティの候補生にも女性がたくさんいます。
ミャンマーの歴史的教育背景と教育システム
ミャンマー人が受ける教育課程について、義務教育や大学の進学など歴史的背景と共に解説しています。過去の「技能実習生受け入れセミナー」より抜粋した動画になります。
ミャンマー人の日本語習得のスピード
日本語とビルマ語の文法は似ているため、ミャンマー人は日本語の上達が早いです。
ミャンマー語は日本語とほぼ同じ語順なので、勉強をするときに単語を覚えるだけで良いため、日本人が英語を習得するよりも断然難易度が低いです。
例えば「私はお茶を飲む」。これが基本的な日本語の並びです。世界中の外国の言語は、「私は飲む、お茶を」という並びが多いと思います。
ところがミャンマー語(ビルマ語)は日本語と並びが同じです。また私【は】や、お茶【を】などの助詞を使います。ですから単語を覚えれば文章になるので、ミャンマーの方々がとても記憶力が高いこともあって、日本語の上達はとても早いです。
またミャンマー語は280 音で構成されており、その中には日本語の50 音と似ている発音も多数あります。
そのため、ミャンマー人の方は日本語の発音も難なく習得ができる傾向があり、ミャンマー人の方が話す日本語は他国の人材と比較して、とても聞き取りやすいと言われています。
日本語が上手に話せることは、職場内でのコミュニケーションに必要不可欠のため、日本で働く人材としてはミャンマーの方が適していると言えます。
ベトナム人にとって日本は魅力的ではなくなっている
- ベトナム人技能実習生の日本に来る理由がなくなってきている
- 次なるポストベトナムがミャンマーと注目されている
ベトナムの経済発展のおかげで、経済的負担をしてまでベトナム人が日本に働きに来る必要性がなくなってきました。
ベトナムの次に人口の多い仏教国はミャンマーであり、経済発展してきたベトナムの人材の質がおちているため次なる国としてミャンマーが注目されています。
さらに、外国と比べて日本の相対的地位が低下していることにより、日本に来る人はさらに少なくなっています。ベトナムは今後、人材送り出しの数はどんどん減っていくと想像できます。
ベトナム以外の国を考えてみてもミャンマーが良いということが分かると思います。
世界第2の経済大国中国も、日本と相対的地位がだいぶ接近してきており、これからは人材送り出し国として期待ができません。
フィリピンは本来であれば期待できるのですが、フィリピン政府の規制が非常に厳しく、フィリピンからの人材受け入れが難しいと感じていらっしゃる方は非常に多いと思います。
インドネシアは人口が多く本来期待できるのですが、仏教国がいいという声が多いです。
タイは経済発展著しく期待できません。
カンボジアも本来期待できるのですが人口が少なく、ミャンマーの約3分の1位の人口です。また教育水準が低く、文字が書けない読めない方が国民の4割位います。文字が読めない人は日本語の教科書も読めないので、日本語教育がとても難しいです。
このように年々日本へ来るミャンマー人が増えてくるのが想像できると思います。
今後期待されるミャンマー人実習生
潜在力と地政学的重要性が高い
ミャンマーは、2011年テインセイン大統領率いる新政権の開始以降民政化が進み、2016年にはスーチー氏が率いるNDLが政権を獲得しました。急速な改革と外資の流入により経済発展が進んでいて潜在力が高く、中国やインドとの国境に面していることから地政学的な重要性の高い国であるといえます。
面積 | 約68万 km2 (日本の約1.8倍) |
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人口 | 5,797万人(2023年時点) |
宗教 | 仏教 87.9%、キリスト教 6.2%、イスラム教 4.3% |
民族構成 | 全135種(ビルマ族 68% シャン族9%) |
主要な天然資源 | 木材や木材製品 銅・スズ・タングステン・鉄 石油・天然ガス ヒスイや宝石 |
地政学的要衝 | 中国・インドと国境を接する(世界人口の約40%が中集) インド洋へ抜ける道(中国・タイから) |
若年層が多く、識字率と教育水準が相対的に高く、今後の成長が見込まれる
ミャンマー国民の人口の中央値は29.0歳(2019年)で、日本の45.9歳(同)と比べて15近く若く、若年層に人口が集中しています。また識字率は93.1%と高い水準にあり、日本語とビルマ語の文法が似ているために日本語の上達が相対的に早いと言えます。このように、ミャンマーには今後の成長が見込まれる環境的な要因があります。
ミャンマー(2019) | ベトナム(2019) | 中国(2019) | 日本(2019) | ||
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各国の人口 | 5,447万人 | 9,606万人 | 14億3132万人 | 1億2,703万人 | |
年齢の中央値 | 29.0歳 | 29.8歳 | 37.4歳 | 45.9歳 | |
年齢構成 | 14歳以下 | 26.5% | 23.3% | 17.7% | 12.7 |
15~24歳 | 17.5% | 15.8% | 11.7% | 9.6% | |
25~54歳 | 42.5% | 42.5% | 46.3% | 37.3% | |
55~64歳 | 7.8% | 8.9% | 12.2% | 12.0% | |
65歳以上 | 5.7% | 6.4% | 12.0% | 28.4% | |
都市化率(2019) | 30.3% | 35.2% | 57.9% | 91.5% | |
識字率(2015) | 93.1% | 94.5% | 96.4% | 99.0% | |
平均就学年数 | 9年 | 12年 | 13年 | 15年 |
経済 | ミャンマー | ベトナム | 中国 | 日本 |
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1人当りのGDP※ | 1,300 | 2,550 | 9,580 | 39,304 |
貿易 (10億ドル) | 193 | 428 | 4,628 | 1,641 |
労働力 (100万人) | 31.00 | 52.85 | 787.6 | 65.28 |