介護人材不足における外国人労働者の課題と政府の対応について
意見交換会でのご意見・ご要望
これだけ市場に人材、労働力が不足している現状において、介護人材は今のままだと日本を選ばないと考えるが、政府はどの様な対応をとると考えるか。
N3取得者は母国で日系企業で高い給与を得ることが出来るし、もっと手続きが簡単な中東のハウスキーピングへ流れてしまうのではないか。
日本政府からの回答
介護人材しかり、労働力が不足している現状においては、しっかりやって行かなければならないと捉えております。
介護人材は他の産業と比べても有効求人倍率は非常に高くなっており、そういった意味で外国人材の受け入れを急ピッチで進めていかなければならないと考えております。
まず、外国人の介護人材の受け入れについては、2019年に始まった特定技能制度の受験機会をしっかりと増やしていくことが必要だということで、2019年4月からフィリピンをはじめ、現在、国外においてはフィリピン・カンボジア・インドネシア・ネパールで、国内においては2019年10月から東京・大阪で初めております。
合格者はすでに1000人を超えている状態にはなっておりますが、引き続き受験機会を確保していくと共に、新たにミャンマー・ベトナム・タイ・中国など、まだ実施環境が整っていない国についても、試験準備が整い次第試験を順次実施していきたいと考えております。
また、既に介護現場におきましては、特定技能に留まらず、EPAの介護福祉士候補生の方々あるいは、技能実習生の方々、最近では在留資格介護が創設されたことを踏まえて介護福祉士の養成施設に入学してこられる留学生の方が非常に増えております。
今年度は2000人を超えていて、昨年度は1000人だったので倍増している状況です。
したがって、特定技能の受験機会をしっかり増やしていくと共に、今まさに増えている養成施設の皆様や、そういった方々への支援をしっかりやりつつ、人材確保に繋げていきたいと思っております。
また、外国人の人材ももちろん非常に大事ではありますが、最近では元気高齢者と呼ばれるアクティブシニアの方々の介護の参入や、処遇の改善というのもしっかりとやっていかなければならいですし、職場環境の改善による人材育成など、こういったことをできることは総合的にしっかりとやっていきたいと思っている次第です。