外国人技能実習生受け入れの問題とトラブル防止策3選
外国人技能実習生受け入れの際のトラブルや問題を例に挙げ、送り出し機関ミャンマー・ユニティが行っている防止策を説明しています。失踪や近隣トラブル、起こり得る事故などについて送り出し機関ができる教育と受け入れ企業ができる教育をご紹介しています。
目次
技能実習制度の本来の目的
技能実習制度の目的
日本は少子高齢化が進む中で、業界によっては人手不足に悩まされています。この人手不足の現状からも技能実習制度は、今や日本にはなくてはならない制度となっています。
日本の人手不足の一助となっていることに違いありませんが、技能実習制度の本来の目的は人手不足解消とは別のところにあります。
そもそも技能実習制度は期限が決まっています。外国人技能実習生はその期間に日本で培われた技能、技術又は知識を学び、母国(開発途上地域)に移転すること、帰国後に習得した技能で国の発展に寄与するという国際貢献が目的となっています。
技能実習制度は単純労働が目的ではない
技能実習生を受け入れる際の大事なポイントがあります。それは、技能実習生に低賃金で単純労働をしてもらえるという誤解がある点です。
先にも述べましたが、本来の目的は技能実習生の母国への技術移転を目的としています。
そのため、受け入れ企業は受け入れの際、技能実習生が実習を行うための技能実習計画を提出しなければなりません。職種によって実習内容は異なりますが、提出した技能実習計画に沿って行わなければなりません。
安い労働力であるとだけ認識していると技能実習生を受け入れる際のトラブルのもとにもなりかねません。
次に、技能実習生受け入れの際の問題・トラブル事案とその防止策を送り出し機関として解説いたします。
外国人技能実習生の問題・トラブル
技能実習制度では実際にいくつかの問題も起こっています。ここでは実際の事例を紹介いたします。
外国人技能実習生の失踪
大きな問題はやはり「失踪」です。悪質なブローカーによって失踪が斡旋されることもあります。もっと稼げる、もっといい環境で働ける、甘い言葉に技能実習生はついていき、失踪という結末を迎えます。技能実習生は原則3年間同じ受け入れ企業に勤めるため転職という選択肢がありません。そのため、辛い現実に当たると母国に帰るか失踪する選択肢を思い浮かべてしまいます。そうならないための防止策を後にご紹介いたします。
出典:法務省 技能実習生の失踪動機調査「聴取表」集計 訂正版より作成
「低賃金」
失踪者の理由第1位が「低賃金」です。「思った金額と違った」「労働の対価としての金額に不満がある」等の不満が積もると失踪を選ぶ技能実習生が出てきます。ミャンマー・ユニティでは送り出し機関として、受け入れ企業様には適切な賃金での受け入れを行っていただくことをお願いしております。
日本に来るために借金を背負った技能実習生も中にはいます。そして、家族思いの習慣から家族への送金を大事にしている実習生もいます。実習生の抱えているものは大きく、少しでも給与を多く支払うなどという甘い誘いを持ちかけられると、気持ちが揺れ動くのも理解できます。甘い誘惑に乗らないよう、指導することが大切です。
「長時間労働」「暴力」「暴言」
失踪理由の中にも4・5番目にあがってくるのが長時間労働と暴力です。これは実習実施者と技能実習生間における大きな問題にもなります。技能実習生も日本人と同じく、労働環境が過酷だと嫌になります。監理団体が、適切に実習がおこなわれているか、また企業の経営者や従業員が技能実習生に対して暴力や暴言を振るっていないかを厳格に管理監督する必要があります。
生活の中で技能実習生が近隣住民とのトラブル
技能実習生は外国人であり、日本の生活習慣に慣れていません。ゴミ出しのルールがわからず近隣住民とのトラブルになってしまったなんてこともあります。また仲間を集めて騒いだり、ゴミを投げ捨てるなどのトラブルも起こり得ます。実習実施者は技能実習生が生活に慣れるまで、また日本で生活するにあたってのルールを把握できるまで、気を配ってあげることが大切です。
技能実習生が事故に遭ってしまった
技能実習生が労働時間外に交通事故に遭ってしまい、実習を中断せざる負えないケースもあります。実習生が道路環境や交通ルールをしっかり理解していないことが挙げられます。この事例からも、日本で生活していく上での基本的なルールを教える必要があります。
技能実習生のトラブル・問題の防止策
送り出し機関ミャンマー・ユニティの防止策
「失踪」に対する防止策
ミャンマー・ユニティでは失踪問題を重く受け止め、防止するために日本へ送り出す前にいくつかの対策を行っています。
対策内容について詳しくはこちらをご覧ください「近隣住民とのトラブル」「交通事故に遭ってしまった」に対する防止策
生活の仕方や交通ルールを技能実習生があらかじめ知っておくことが重要です。ミャンマー・ユニティは実習面だけでなく、生活面までサポートする送り出し機関を目指しております。そのため、ミャンマー・ユニティでは面接候補者に対して、生活面に関する事前講義を実施しています。
事前講義の内容は日本での生活や日本事情に関しての講義などがあります。面接を受ける前に日本の環境を知ることで、面接候補者に日本で働くことを理解してもらい、面接に挑んでもらっています。育ってきたミャンマーと違う日本の環境を講義で学んでいたとしても、やはり初めて見る風景には外国人技能実習生は驚きます。受け入れ企業様には、次に記載している技能実習生への配慮をお願いします。
事前講義についてはこちらをご覧ください技能実習生のトラブルを防ぐための受け入れ企業の防止策
労働環境を整える
規定以上の長時間労働などは日本人と同等に違法になります。外国人技能実習生だからといって、例外になるわけではありません。労働環境を整えることで、失踪などのトラブルを未然に防ぐことができます。
信頼関係を築く
ミャンマー人は大家族で家に住み、家族を大事にする習慣が根強いです。日本においても、技能実習生を家族のように接することで信頼関係が築け、悩んだときに一人で抱え込まず相談してくれるようになります。技能実習生の不安や悩みを察知し、トラブルを未然に防ぎましょう。
改正を続けている技能実習制度
技能実習制度には先述したような問題はありますが、制度継続のために改正がされています。制度改正によって悪質な監理団体は監理団体資格の取り消しなど雇用側の規制強化も行われております。また、厚生労働省は外国人技能実習生を日本人と同等に雇用するよう、受け入れ企業や監理団体に呼び掛けています。
外国人技能実習制度の適正化のための措置
監理団体や実習実施機関に対しては,技能実習修了時等に技能評価試験の受検を義務付ける等により効果測定を行う方向で見直しを行う。 また,監理団体の実習実施機関への監査体制を強化するべく,外部役員又は外部監査の導入を義務付けるなどの新たな施策を講じる。その他,行政機関の役割を補完する新たな制度の管理運用機関を創設して,これに法令上の根拠を持たせ,政府が一貫して厳正な指導・監督を行うことができる体制を構築する。さらに,技能実習生の人権保護に関しては,技能実習生が実習実施機関や監理団体による不適正な行為を通報できる制度を整備することや,人権侵害等を行う監理団体・実習実施機関に対して新たな罰則規定を設けるなど,技能実習生に対する人権侵害行為等への対応を強化していく。加えて,不適切な送出し機関を排除するため,例えば,送出し国政府との政府(当局)間取決めの作成など,送出し段階からの適正化を目指す。引用:厚生労働省 出入国管理行政に係る主要な施策等
ミャンマー・ユニティは送り出し機関として、送り出し段階から外国人技能実習生をしっかりと教育し受け入れ企業様へ配属しております。
ミャンマー・ユニティの強み技能実習生の注意点【受け入れ後】
技能実習生配属後の職場環境から生活環境まで注意点をご説明いたします。【実習、勤怠、賃金関係】【寮・社宅関係】【外出関係】【生活全般】【公平な扱い】【レクリエーション】【帰国時のスケジュール】【退職時の社内手続】など受け入れ企業が気になるポイントをまとめました。
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