技能実習生の就労までの手続きと流れ
ミャンマー人技能実習生と実習実施者が応募から配属までに行う手続きの流れや期間と、申請や入国の際に監理団体がどのように関わってくるのかを説明いたします。また、ミャンマー独自の申請「スマートカード」についても解説しております。
目次
送り出し機関による適正テストのクリア
技能実習生として日本へ行きたい人は、まず送り出し機関に応募をします。送出し機関はその応募者に対し実習生制度の説明や実習生として適正かどうかのテストを行います。テストをクリアした人材は面接を受ける資格を手にします。
在留資格認定証明書の発行
実習実施者は、面接を希望する約1ヶ月前までに受け入れ条件が記載された要望書と雇用条件書を監理団体経由で提出します。
これで面接の準備が整いました。面接は実際に実習実施者が現地を訪問し実習生候補を直接面接します。(場合によってはスカイプ等で行う場合もあります。) 面接終了後、実習生へ向けて雇用条件書の説明をし、雇用条件と契約書の締結をします。
ここから実習生は5ヶ月間(※介護の場合は10か月)N4程度の日本語の修得(介護の場合はN3程度)と日本のマナーや習慣の講習を受けます。
また、日本では外国人技能実習機構にて実習計画の認定を受けます。
計画認定を受けるためには監理団体の情報、実習実施者の書類、送り出し機関作成の書類など様々な書類を提出します。認定が出るまでに3週間~2ヶ月ほどかかります。(地域と職種により審査時間は異なる)日本で外国人技能実習機構より計画認定がでた後は入国管理局へ在留資格の交付申請を行います。この手続きには約1ヶ月かかります。在留資格認定証明書が発行されれば日本側での入国手続きは終了です。
スマートカードの発給
ミャンマーにはミャンマー国外へ就労するためのミャンマー独自の申請があります。 それがスマートカード(海外労働許可証)発給という作業です。出国の際には、通常の出国審査とは別にスマートカードの所持確認が行われています。
また、スマートカード取得の際に、ミャンマー労働省による事前講習(ミャウダゴン講習)を1日間受講することも必要とされています。講習ではルール規則や罰則規定などの説明を受けます。
このように各国で独自の手続きがある場合がございますので事前にご確認下さい。
スマートカード申請の流れ
- ① 送り出し機関がミャンマー政府労働省にデマンドレター※1(監理団体作成)、監理団体と送り出し機関の協定書の写し、企業捺印済の雇用契約書、雇用条件の写しを申請します。
- ② 上記書類がミャンマー政府外務省を経由して在日ミャンマー大使館まで届きます。
- ③ 大使館から監理団体に対して、監理団体と受け入れ先企業についての書類を求めるので、監理団体がそれらの書類を提出し、大使館の審査を待ちます。
- ④ 審査が終わると、大使館のフェイスブックページにデマンドレター申請の審査済の企業リストが掲載されます。
送り出し機関から掲載されたリストのスクリーンショットで「送り出すプロセスの勧め許可書」を労働省に申請し、申請からおよそ1週間後に労働省から送り出し機関にメールにて許可書を送ります。 - ⑤ 許可書をメールでいただいた後に、送り出し機関が所在する地域の市役所に行って下記の書類2種類に市役所役員の署名をいただく必要があります。
1. 企業様の押印、送り出し機関の代表者の押印、実習生の署名がある雇用契約書・条件書
2. 労働省が定めた送り出し機関と内定者の間の同意書 - ⑥ 海外での就労予定のミャンマー人に対してミャンマー政府の労働省が1日間の講習(ミャウダゴン講習)を実施し、修了すれば講習修了証明書を発行します。
(※本講習の予約のためにCOE,査証、市役所で締結済の書類等が必要)
(※上記記載の「監理団体」は特定技能の場合、監理団体の他「登録支援機関」、「有料職業紹介会社」、「行政書士」、「受入企業」が想定されます) - ⑦すべての過程が終了した後、スマートカードの申請を行います。スマートカード申請には以下の書類が必要です。
※1 デマンドレター申請時の必要書類
- 仕事現場の写真
- 実習生が住む予定の寮の写真
寮の写真に関しては現時点で実習生が入っている企業に関しては、現在在籍の実習生の部屋の外見と部屋の中の写真(どんな家具や家電があるか分かる写真)
実習生がいない新規での受入の場合は予定している部屋などの間取り図
スマートカード申請の際に必要な書類
- Cabinet(デマンドレター申請許可証)
- ミャンマー労働省の講習修了証明書
- 在留資格認定証明書
ミャンマー側で在留資格認定証明書原本を受け取り、ビザ(査証)の申請を行います。 この手続きには10日間から2週間ほどかかります。
日本側で計画認定が下り、在留資格認定証明書が発行され、ミャンマー側でスマートカード発行とビザの発行が終わるとすべての手続きが終わり日本へ入国できる状態になります。
監理団体の下で1か月の講習後、配属
技能実習生は入国後すぐ実習実施者のもとで働けるわけではありません。 入国後監理団体の下で1ヶ月の研修を行い日本語の学習と生活に慣れるための研修を受けます。
日本での1ヶ月の入国後講習を終え、実習実施者への配属となります。 実習生の面接を行ってから、実際に入国するまで約6ヶ月~7ヶ月かかります。その間に日本側、ミャンマー側で様々な審査があり、実習生はその間に日本語の学習や日本のマナーについてしっかり勉強をします。この間実習実施者には実習生が配属したら心地よく働くことが出来るよう日本人従業員への制度の説明、日本人従業員が実習生制度について理解してもらうこと、実習生の居住場所の整備をしていただく必要があります。
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